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民泊の市場分析:再注目される理由と今後の可能性

コロナ禍を経て、日本の観光分野には大きな変化が訪れています。特に民泊市場では、インバウンド需要の回復とともに新たなトレンドが生まれつつあります。

Table of Contents

    インバウンド需要の回復と変化するニーズ

    日本政府観光局(JNTO)によると、2020~2022年のコロナ禍以降、日本を訪れる外国人旅行者は大幅に増加しており、2025年6月には単月で過去最高の3,377,800人を記録しました。上半期の累計では21,518,100人に達し、6ヶ月で2,000万人を突破したのは過去最速となります。1

    2024年都道府県別訪問率TOP10
    都道府県別訪問率2023-2024年の増加率TOP10
    「日本の観光統計データ|日本政府観光局(JNTO)」より作成(訪日客の国・地域:全体、訪日目的:観光・レジャー)

    上記のデータより、都道府県別の訪問率は依然として首都圏・関西・福岡といった定番の観光地の人気が高い一方で、静岡県・沖縄県・岐阜県・長野県・新潟県など、訪問率では上位にランクインしていない地域への訪問者数が大きく伸びていることも明らかになっています。また、特に長期休暇を取得しやすい欧米からの旅行者を中心に、「暮らすように旅する」という価値観が注目されています。有名な観光地やレストランを短期間で巡るよりも、地方都市など一か所にゆっくり滞在し、その地域に溶け込むことで地元の文化や日常生活を体験する旅行スタイルが新しいトレンドとなりつつあります。2こうした長期滞在型の旅行では、ホテルでの宿泊費が高額になってしまううえ、生活スペースが限られていたり、他の宿泊客からプライバシーを確保しづらいなどの問題があります。そこで、一般住居と同様にキッチンやリビング、生活用品を備えた民泊がより適した選択肢として支持を集めています。

    国内需要の増加と民泊の定着

    インバウンドに特化したイメージの強い民泊ですが、日本人旅行者による利用も増加傾向にあります。コロナ禍により需要が拡大したリモートワークやワーケーションなど個人での長期滞在に加え、家族連れやグループでの宿泊ニーズも満たします。たとえば地方の戸建てを転用した民泊施設であれば、一般的なホテルと比較して広さに余裕があるのはもちろんのこと、隣室への配慮が不要なため子ども連れでも安心して滞在することができます。3

    外国人旅行者の増加によりホテルの宿泊料金が上昇していることも、日本人の民泊利用を後押ししています。東京商工リサーチによれば、ホテルを運営する上場企業13社の2024年10-12月期の客室単価は前年比で上昇、2021年と比較すると平均69.2%増となり、今後もこの傾向はさらに続くと予想されています。4民泊の料金は基本的に滞在期間ベースで設定されており、複数名で利用する方がお得になるケースがほとんどです。また施設によっては長期滞在割引が適用されることもあり、ホテルよりもコストを抑えられる可能性が高いです。

    観光庁の発表によると、全国の民泊の届出住宅数(届出件数から事業廃止件数を引いたもの)は2025年7月15日時点で過去最多の33,618件となっており、今後も増加が見込まれています。5運営者にとっても、文化的な理解がある日本人旅行者の増加はトラブルを招きづらく、安心して受け入れられるというメリットがあります。あえて日本人をメインターゲットとしたマーケティング戦略を検討する価値も十分にあるでしょう。

    戸建て民泊が有利?

    民泊の運営形態には、「マンションの一室を貸す」「戸建て住宅の一室を貸す」「戸建て住宅全体を貸す」などの方法がありますが、賃貸または分譲マンションの場合、近隣住民とのトラブルを回避のためやオーナーの意向により、管理規約で民泊運営が禁止されていることが多く、運営が難しいのが現実です。

    その点、郊外や地方の戸建て住宅を民泊に転用する場合、物件や土地の価格が比較的安価で近隣住民と距離を確保しやすく、リノベーションの自由度が高いなど、多くのメリットがあります。一方で、交通アクセスや周辺の観光資源など、外部要素にも注意を払う必要があります。それらのデメリットを補えるだけの付加価値づくりやマーケティングの工夫が不可欠となるため、特に初めて民泊運営を始める方は、実績のある管理業者と連携することで、安定した運営が期待できます。

    まとめ

    コロナ禍を経て、外国人旅行者のみならず日本人旅行者の間でも民泊の需要が高まっています。「暮らすように旅する」という新しい宿泊スタイルは民泊に最適の選択肢であり、今後の市場拡大が期待されます。中でも、比較的自由度が高くトラブルの発生リスクが低い戸建て民泊は、これから民泊運営を検討する人にもおすすめです。エリアや物件の選定に加え、宿泊者のニーズに合ったマーケティング戦略を組み合わせることで、収益性の高い運営が可能になるでしょう。

    民泊を運営する上では法令遵守はもちろんのこと、管理体制の構築や近隣住民からの苦情対応など、実際に対処しなければならないタスクは想像以上に多岐にわたるため、信頼できるパートナー業者との連携が何よりも大切です。外国人の住まい探しサポートに豊富な実績を持つSUGEE Housingでは、無料のオンライン面談を実施しております。民泊運営にご興味のある方は、一度<[email protected]>までお気軽にご連絡ください。

    1. 訪日外客統計|日本政府観光局(JNTO)https://www.jnto.go.jp/statistics/data/visitors-statistics/ ↩︎
    2. The rise of ‘slow travel’ in Japan (and how to do it properly) https://www.japan.travel/en/au/media-releases/the-rise-of-slow-travel-in-japan-and-how-to-do-it-properly/ ↩︎
    3. ホテル高騰で商機、民泊利用者3割増 「旅行先を決める条件に」:日経ビジネス電子版https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00556/091100027/ ↩︎
    4. ホテル業界 インバウンド需要と旅行客で絶好調 稼働率が高水準、客室単価は過去最高が続出 | TSRデータインサイト | 東京商工リサーチ https://www.tsr-net.co.jp/data/detail/1201280_1527.html ↩︎
    5.  住宅宿泊事業法の施行状況 | 民泊制度ポータルサイト「minpaku」https://www.mlit.go.jp/kankocho/minpaku/business/host/construction_situation.html ↩︎